前回までの記事において、肩こりを筆頭に腰痛や頭痛などの国民病をはじめ、様々な体調不良の原因が【弱化】にあると述べてきました。
因みに、ここでの体調不良の定義は、肩こり・腰痛などの筋骨格系のみならず、お腹の調子が悪かったり、慢性的な疲労であったり、婦人科系の不調であったり、更には鬱に代表される精神的な不調やアレルギーや不眠など多岐にわたって指すものとしています。
したがって弱化は様々な病因にもなっている!という事です。裏を返せば、この【弱化】にさえ普段から対応しておけば、健康的で仕事や生活のパフォーマンスを一定以上レベルに維持・向上できる!という事なんです。
さらには、私たち人類の永遠のテーマである老化や健康の阻害という不安要素の払拭に役立ち、将来的な大病予防の大きなサポートになる事と考えています。では【弱化】を引き起こす原因とは?これまでのブログの最大のテーマとなってきましたね。これについて、前回の記事の中で、
参照:【慢性的に体調不良が続く本当の原因は弱化!(セルフケア動画付き)】
重要な事の割には、さらっと公開していました。その事に気が付きましたか?(^^)それでは、今一度おさらいをしておきましょう。
~目次~
❶ 本当の原因をケアして健康と安心を!
❷ 薬や医療にプラスαで健康と安心を!
❸ 本当の原因を知り大病予防の絶対安心を!
❹ 噛み合わせの矯正は実は危険なんです!
❺ 事前の黄色信号時にこそ原因のケアを!
❻ま と め
❶ 本当の原因をケアして健康と安心を!
肩こり(腫れ)と頭痛の主訴をお持ちの一例で、「その時は【小腸】の機能低下が原因でした」と書きました。ここで注目していただきたいのが、【その時は…】と書いている事です。
たまたま、その時は小腸だっただけで、法則性がある訳ではありません。それは千差万別、様々な要因があって不調が表れるので、残念ながら「~だから、○○ですね。」というガイドラインは考えられません。
実に様々な要因で、そして全身のつながりによって弱化し症状が発症してしまう為、その都度原因を、そしてそのまた原因をと正に突き詰めていって真の原因にたどり着くしかありません。そうなんです。本当の原因は奥深く根付いてしまっているものなんです。
なので最初は肩こり程度であっても、長く放置すればするほど、その間別の問題やストレスが何重にも積み重なる事で、元の原因が新しい問題に隠れ、どんどん根深くなっていってしまいます。
生活・仕事・人間関係に添加物と、人生とは残念な事にそれほど多くのストレスの渦中にいる、とも言えてしまう訳なんです。
このストレスが様々な人体の部位の【弱化】の原因であり病因となり、これに対して日頃からケアする事が、弱化は食い止めて、病因の芽を摘み取り健康を維持し続けられ大病予防になるものと考えています。
❷ 薬や医療にプラスαで健康と安心を!
薬という手段は、ある数値が悪ければその数値を強制的に下げたり上げたりします。医療機関では、「画像検査でそこがダメだから取り除く」となります。ともに、末端の進行してしまった症状に対する行為となります。
ですが、多少の不調でも常用してしまっているのであれば注意が必要かもしれません。
( ❸本当の原因に対処しておくケアの重要性 の項で後述)
進行してしまった後の末端症状なので、この場合ある一定以上レベルの重篤な状態です。この段階になってしまっては、元の原因が何であれ二の次となります。そのため、この最悪を回避できる優れた技術の恩恵が受けられる恵まれた時代であり、国民皆保険制度のある日本という国に感謝しなければなりません。
しかしこのようにも考えています。その技術の恩恵を受けながら、更にプラスアルファで、末端症状(=大病)だけでなく、その後回しになっていた元の根っこの部分さえも同時に摘み取っておく必要があると!!
❸ 本当の原因を知り大病予防の絶対安心を!
一方で手術までは必要ないが、薬で対処していける段階の場合について、どうしてもそれによる免疫力の機能低下を招くことは避けられないのです。そのためその時の主訴は回復しても、その後の10年20年30年の人生を考えた場合、免疫力という武器の半分は期待できないかも知れない 事を念頭に入れておいて欲しいのです。
このように考えてきますと、事前に病気の芽を摘み取る予防の意味において、大病を患う何十年も前の【肩こり】や【腰痛】という小さな症状の時から、原因の原因=本当の原因(真因)に対し定期的にケアしておく事の重要性が見えてきます。
軽い小さな症状の段階の時期でさえ末端の症状のみの対処という事であれば、その本当の原因(真因)はやはり残ったまま。その真因が蓄積した結果としての数年後・数十年後の大病となるのです。
病気の元の本当の原因に辿り着くのに、肩こり等の軽い症状の根の浅い時に摘み取っておくほうが簡単で早いことは言うまでもありません。
次に、上記に「原因の原因を、そして更にその原因を」と書きました。このように徹底的に究明していく事の重要性についてです。
前回の記事においては、「肩こり・頭痛の原因が小腸の機能低下だったが、更にその原因もあった」と紹介しましたが、今回はもっと身近で、認知度の高い典型的な例を挙げて説明していきたいと思います。
❹ 噛み合わせの矯正は実は危険なんです!
それでは別の認知度の比較的高いパターンを例にとってみます。
体調不良の原因に【嚙み合わせ】というのを良く目にします。これを聞いて、一般的には「へ~っ」となります。一見関係なさそうな歯の噛み合わせが様々な体調不良として発症しているのですから。
例えば【嚙み合わせ】が悪いことで➡【腰痛】や【膝痛】【肩こり】に発展!
となります。そういう概念がない一般の方からすれば普通は驚きますが、現在ではこの様なメカニズムはかなり浸透してきている様です。
実際に歯の嚙み合わせを矯正する事で、体調不良が解消するのです。
がしかしながら残念な事に、これは実は危険な場合があるのです。
何故だと思います。これこそが、原因の原因を、更にその原因を!と徹底的に真因を究明していく事の重要性を表しています。
それは、この嚙み合わせの不良状態に至った経緯が無視されているからに他なりません。この経緯を無視する事で、安易に食事の時の噛む側の片嚙みのクセや寝る時の体位のクセなどと結び付けてしまいがちです。
噛み合わせ不良に至った本当の原因ではなく、末端に出ている症状(末端症状は腰痛や膝痛なので末端から2番目の症状が噛み合わせという事になりますが)のみを治し本当の原因は放置したままとなるから危険なんです。
そしてもっと大きなリスクは、原因を放置して末端の症状だけを治してしまう事で、本当の原因の元から出ている黄色信号を見逃してしまい、見逃すことでその元の問題はその後ひそかに勢力を伸ばし赤色信号を発することになってしまうからなんです。
歯の嚙み合わせの場合、悪くなったのには顎関節の歪みが原因である場合がかなり多いです。
仮に、この顎関節の歪みが歯の噛み合わせによるものであるならば、歯の矯正は理にかなっています。
しかしながら残念なことにその実態は逆なんです。顎関節の歪みがあってその結果として、歯の噛み合わせが悪くなっている事の方が圧倒的に多いと考えられます。
(また、それが左(右)側で噛むクセとして定着するので、結果的に末端ででたこのクセをみて安易に「噛み合わせが根源である」と間違った判断を下してしまっていると思われます。)
したがって、歯の嚙み合わせの矯正は二の次。まずは何故、顎関節が歪んだのかの原因を探らなければならないのです。
注釈:歯の矯正の目的が美容などの体調不良改善と違う目的の場合はこの限りではありません。
❺ 事前の黄色信号時にこそ原因のケアを!
噛み合わせの不良はいわば人体の防衛反応としての信号です。身体のどこかに不具合が発生して、その危険信号として気づきやすい噛み合わせ不良として気づいてもらうための信号となるのです。
ですが、この噛み合わせ不良による肩こり等の軽い不調では軽視されている事がなんと多いことか!しかしこの黄色信号を無視する事が危険なんだと分かっていただけたと思います。
この黄色信号を遡って追及していくと...
例えばその顎関節の歪みも別の部位、例えば頭蓋骨の歪みや骨盤の歪み等からきている方を何度も診ています。
実際には、その頭蓋骨の歪みも別のストレスによるものでしたので、【正に原因の原因を、更にその原因を!】
と何重にも徹底的に究明していかなければならないのです。ですが、黄色信号が発せられている、軽度不調のタイミングならその積み重ねは最小限で容易に本当の原因=真因にたどり着ける事でしょう。
これこそが、日頃から事前に身体のケアをしておく事の意義なのです。
このような歯の噛み合わせ矯正による不調改善に代表される間違ったパターンが他にも似たものがもあります。
- My枕による不調の改善
- 足底板による不調改善
- 気圧変化による頭痛・天気痛・寒暖差疲労
- 鉄サプリによる貧血解消
であると考えています。これについては稿を改め、いつか稿を起こしたいと思います。
❻まとめ
人体は良くできています。テンセグリティ構造という物理の原理にこの人体も当てはまり、遠く離れた部位に歪みが生じる事で、全体のバランスが崩れます。それは、骨格だけでなく内臓や自律神経系等の生命活動を担う部位も同じ事が言えます。これは腎臓の不調が心臓や肝臓と様々な部位の不調をもたらす事で証明されています。
~テンセグリティ構造とは~
構造物の柱などの硬い素材通しは互いに接続していないが張力を持ったひもや糸のような素材によって絶妙なバランスをもって支えあい安定した構造をいう。
何かの問題の芽が人体のどこかで生じてしまうと、それを代償しようとして身体に歪みがでます。そして顎も歪みます。その先に噛み合わせという症状として表面化し、更にテンセグリティ構造によって、腰痛や膝痛として信号が末端に出ていると捉えるべきと考えています。
そうなんです。途中経過の嚙み合わせという症状を矯正で打ち消す事は、危険信号として【気づき】を与えたかった真の問題の元を覆い隠してしまう事になるのです。確かに一時的にはその時の腰痛という主訴が消失してくれている為、一安心なのでしょうが、見過ごされた一番の問題は、しめしめとその勢力を拡大していっている事になるのです。
この信号機能は、人体に備わっている防衛機能な訳です。だから、その信号が指し示す元を最後まで探っていかなければなりません。決して、途中の嚙み合わせで終わってはいけないのです。その先にある元は何なのか?さらにその先の真因は何なのか?
しかし、これは真因が何で、どのような経過をたどって(この段階では)小さな症状として発症しているかが探れるケアの方法がないと意味がありません。
【瀧仙堂】では4手5手先は当たり前、その先その先と信号を見逃さないように、常に本当の原因=【真因】にアプローチし、真の改善に取り組んでいます。